ajims diary

！！Gulliver！！

今日は、コマネチって御存知？前編。（昨日の日記）の続き。

モントリオールオリンピックでの活躍は、

ルーマニアの名を世界に轟かせた。

帰国すると、

チャウシェスク大統領から勲章をもらい、

家が与えられ、特権階級の扱いを受ける事になった。

１９８０年のモスクワオリンピックでも、

金メダル２個、銀メダル２個を獲得し、

１９８１年（１９歳）、現役生活を引退。

コーチとなる。

同年、チームのアメリカ遠征の際、

現役時代の彼女のコーチであったカロリー夫妻が亡命するという事件があり、

帰国後、秘密警察により、

彼女の行動は厳しく監視されるようになり、

わずかなケースを除き、

出国が許可されなくなった。

１９８９年１１月（２８歳）、

協力者の車のトランクに隠れて、

秘密警察の目をかいくぐり、

国境を徒歩で越え、

ハンガリー、オーストリア経由で、

アメリカへ亡命する。

彼女は、独裁政権の“政治道具”にもされていただけに、

バレたら厳罰は必至。

亡命は命がけの決断だった。

当時、この亡命劇は、

チャウシェスク大統領の次男ニクが、

一方的に愛人関係を持とうとしたのを拒む事ができず、

その事に耐えきれなくなったためと報道された。

（彼女は後にこれを否定している。）

彼女は、ついに自由を手に入れたのだが、

皮肉な事に、

その後わずか１か月足らずで、

チャウシェスク政権は崩壊。

ルーマニアは民主化された。

その後、彼女が再び祖国の地を踏む事になったのは

５年後の１９９４年。

国民は彼女を暖かく迎えたのだそうだ。

１９９６年（３４歳）、

既に婚約していた、ロサンゼルス五輪(1984 年)男子体操金メダリストの、

バート・コナー(アメリカ)と、ルーマニアの首都ブカレストにて結婚式を挙げた。

２００１年（３９歳）、アメリカに帰化。

（ルーマニアの国籍も放棄しなかったため二重国籍となっている。）

２００６年（４４歳）、第１子となる男児を出産。

現在はアメリカで、夫とともに、

体操アカデミー、

プロダクション・カンパニー、

スポーツ用具店の経営や、

体操雑誌の編集者を務める他、

ルーマニア体操協会の名誉会長、

オリンピック委員会の名誉委員長、

国際スペシャルオリンピックス委員会、

筋ジストロフィー協会の要職を務め、

ルーマニアの子供達のための基金を設立するなど、

国際的な活動を精力的に行っている。

彼女は、波瀾に満ちた半生を振り返り、こう語ったそうだ。

「体操は私にすべてを与えてくれました。名声も経験も、そして強さも。

生きていくための強さを教えてくれました。

体操そのものが私の人生です。

これまでの人生に後悔はしていません」

こちらは、

アメリカに亡命後の姿も含めての映像

なんだか、ちょっと感動してしまった。

Nadia Comaneci