ajims diary

！！Gulliver！！

第４４地点は、

キリバス 〜 マーシャル諸島 〜 ミクロネシア連邦 〜 ナウル共和国。

ポキ(マグロのごま油和え)【マーシャル諸島】

フィッシュライス(野菜と魚の炒め物)【キリバス】

ココナッツ ライスボール(ライスとココナッツのおやつ)【ナウル】

今回の４カ国は、

全て、過去に日本の統治下にあった事がある国々だ。

特に、一番西方の”ミクロネシア連邦”は、

第１次世界大戦から、第２次大戦終戦に至るまで、

約３０年もの長い間、

国際連盟に委任され、日本が統治。

産業は発展し、経済は活発化、

たいそう繁栄したそうだが、

終戦後は、貧困にあえぐ島国となったそうだ。

現在、４カ国とも、

外国からの援助に頼っているそうだ。

なかでも、”ナウル”の現在に至る経緯が、

非常におもしろい。

南太平洋の大海原にポツンと浮かぶ島”ナウル”は、

まさに、絶海の孤島。

島の面積は東京都港区とほぼ同じ２１平方キロメートルで、

バチカン、モナコに次ぐ狭さ。

山も谷も川もなく、町と言えるような町もない。

人口は１万人弱。

この国が、３０年ほど前までは世界有数の金持ち国家だったのだ。

黄金期の”ナウル”は、

国民一人当たりのＧＤＰが、世界一で、

所得税、法人税は無く、

教育費無料、医療費無料、水道光熱費全部無料、

国民には一律に生活費が配布され、

結婚すれば２ＬＤＫの新築一戸建てを国がプレゼントしてくれるという、

えげつない状態だったそうな。

もはや国民は働くことを忘れ、

海外旅行に外車、グルメ、

と気ままな生活を謳歌したらしい。

ほぇ〜！

なぜ、そんなことができたのか。

それは、この国から良質なリン鉱石が採れたからなんだと。

そもそも、ナウルの国土は、

珊瑚礁の上に、海鳥の糞が堆積してできた島で、

それが長い年月をかけて良質なリン鉱石になったんだそうだ。

リン鉱石は肥料の原料とかになるわけ。

んで、

リン鉱石を掘って掘って、掘りまくって、

外国に売りまくった。

とは言っても、実際に掘ってたのは海外からの労働者。

自分達は眺めるだけ。

でも、お金だけはたんまり入ってきて、

高カロリーな欧米の食品や中華料理を中心に、

食っちゃ寝、食っちゃ寝の生活で、ブクブク太り、

今やナウルは世界一の肥満国家になってしまった。

国民の肥満率は９５％。

体重１００ｋｇ以上はあたりまえ。

国民の４０％が糖尿病。

なんたるちあ。

しかし、大量に取れていたリン鉱石も、

１９９０年代から徐々に枯渇。

それにともなって、国民生活レベルも低下し、

２０００年に入り、国は破産状態になってしまった。

で、ようやく、なんとかしようとし始めた。

まず、「世界でいちばん安く銀行が設立できる国」を始めた。

所得税も法人税もゼロだから、

金融センターにして収入を得ようとしたんだ。

しかし、ロシアのマフィアが、

７００億ドル（７兆円超）もの

マネーロンダリング（資金洗浄）をしていたことが判明したから、

たいへん。

結局、アメリカからの圧力によって市場閉鎖。

次に手がけたのが、国籍の販売。

政府は、ナウルのパスポートを１万５千〜３万５千ドルで発行していた。

しかし、こともあろうに９１１同時多発テロの捜査で、

アルカイダの構成員がナウルのパスポートで出入国していたことが判明。

またもや、アメリカの圧力により中止。

今度は、オーストラリア政府の財政支援と引き換えに、

アフガニスタンやイラク、パキスタンの難民を引き受けた。

しかし、難民達に、「オーストラリアに行かせてくれ！」と、

ハンガーストライキ（断食抗議）をされてしまう。

最近の”ナウル”は、

燃料が買えないので電気が止まり、

ポンプが動かないので水道が止まり、

接続料の支払いが滞って国際通信回線もたびたび遮断。

国外との通信が一切できなくなって、

国内の情勢が外からは、まったくわからなくなったりしているそうだ。

２０１１年の統計によると、

島内の失業率は約９０％。

ほとんどの国民が、

長い間、働かずに収入を得ていたため、

労働を知らず、勤労意欲もないので、

経済状態の回復は極めて難しい。

しかし、楽観的な国民性で、

平和な生活が続いているんだとか。

ほぇ〜。

ん〜、おもしろいな”ナウル”。

一度訪問してみたいなぁ。

見習うべきとこもありそうだな。

さ、次地点で、

メラネシアからニュージーランド、

そしていよいよ、オーストラリアに上陸です。

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